小原On-Line

講義・講演: 2006年6月アーカイブ

 今日は、京都中央チャペル(ペンテコステ系)で説教をし、午後には「ダ・ヴィンチ・コード」の講演をしました。
 ペンテコステ系の教会での説教は初めてでしたが、讃美や祈りにあふれたノリノリの礼拝は、とても新鮮でした。
 「ダ・ヴィンチ・コード」講演会は、『ハーザー』というペンテコステ系の月刊誌の編集長・笹井氏との組み合わせで、案内チラシによれば「保守派VSリベラル派のガチンコ対談」ということになっていました。実際、保守派の人々の集会に、私のような「リベラル派」と言われる人間が招かれるのは、きわめてまれで、その意味では、きわめて意味のある集会であったと思います。
 保守派の方々が「ダ・ヴィンチ・コード」をどのように見ておられるのかがよくわかりましたし、また、日本ではキリスト教保守派といっても、いわゆる福音派とペンテコステ派との間には、何かと距離があることも理解することができました。ちなみに、アメリカではペンテコステ派もエヴァンジェリカル(福音派)を名乗っており、両者はかなり緊密な関係を持っています。

 先週土曜日に同志社で行った講演会の内容を下敷きにしながら、保守派の主張を意識した話をしました。保守派の方がリベラル派に対して抱いているある種の思い込み(誤解)を、多少は修正できたのではないかと思います。
 保守派とリベラル派の対話というのは、どの教派・宗教にとっても、難題の一つになっています。その意味では、この種の対話を継続していくことができればと願っています。

 公開講演会「『ダ・ヴィンチ・コード』を読み解く」を「神学部オープンコース」に追加しました。
 当日の配付資料を掲載しています。講演会の全体を動画(ストリーミング・メディア)としてご覧いただけます。
 スライドやアニメーションが多く、コンテンツ作成には苦労しましたが、その分、お楽しみいただけると思います。

■神学部オープンコース
http://theology.doshisha.ac.jp/opencourse/index.html

 ダ・ヴィンチ・コード講演会における配付資料を「神学部オープンコース」に掲載しました。
 実物はリソグラフで印刷した、鮮明度の高くないものでしたが、掲載したのはカラー版です。
 動画は、今週中には掲載できると思います。もうしばらくお待ちください。

060610 土曜日午前中にもかかわらず、たくさんの来場者があり、講演会の開始前に、礼拝堂は入りきれなくなりました。450名ほどの来場者があったとのことで、神学部主催の講演会としては最高記録かもしれません。これほど多くの人がダ・ヴィンチ・コードに関心を寄せているとは、私の想像を超えていました。
 結局、礼拝堂に入りきれなかった来場者は別教室に誘導し、そこでビデオカメラ経由の映像を液晶プロジェクターで見ていただきました。
 しかし最終的には、その教室にも入りきれなくなり、廊下に来場者があふれ、教室から漏れ出る音声を聞いていただくことになりました。もちろん、礼拝堂の中にいた私は、こうした様子を、あとから教えてもらって知ったのですが、立ち見で最後までお付き合いいただいた来場者の方々には、不便おかけしたことを申し訳なく思います。

 私も越後屋先生も、予定の30分ではまったく話はおさまらず、50分くらいは話したと思います。十分な時間を取ることはできませんでしたが、質疑応答も活発になされ、来場者の関心の高さをあらためて感じることができました。

 講演の内容は、後日、神学部オープンコースでストリーミング・ビデオとして公開する予定にしています。もうしばらく、お待ちください。

 いろいろな新聞に講演会の案内が掲載された結果、ダ・ヴィンチ・コード講演会について、尋常ではない数の問い合わせが、神学部事務室にあるそうで、事務室では明日の来場者が会場に入りきれなかった場合、どうするかと、かなり気をもんでおられます。
 私は「何とかなるでしょう~」と、それほど深刻には考えていないのですが、ふたを開けてみないことには実際の所はわかりません。
 会場となる神学館礼拝堂のキャパシティは260~270名ですから、通常は全く問題ないのですが・・・ どうなることやら。
 結果は、またご報告します。

 6月3日~4日、同志社大学を会場として「宗教と社会」学会の学術大会が開催されました。
 6月3日は研究発表、6月4日はテーマセッションが行われ、4日には同志社のCOEプログラムとの共催テーマセッション(一般公開)が以下のように開催されました。

9:30-12:00
「一神教としてのユダヤ教・キリスト教・イスラーム――『原理主義』から見た相互認」
発表者:手島勲矢、小原克博、中田考(同志社大学)

13:30-17:00
「『原理主義』の実相――中東・アメリカ・EU」
発表者:臼杵陽(日本女子大学)、森孝一(同志社大学)、内藤正典(一橋大学)

 私は午前中に発表、午後は司会で、出ずっぱり状態でしたので、かなり疲れました。しかし、一流の発表者を迎え、かなり啓発される機会となりました。
 内藤先生とは久しぶりにお会いし、新たな刺激を与えられました。話し出すと止まらないので、ノリノリの様子はうれしい限りなのですが、司会者としては内心ハラハラしていました。
 EUの加盟各国が、それぞれの抱える問題の解決のために自らの原理に立ち返ろうとしている一方、それが「イスラモフォビア」(イスラムへの憎悪感情)として収斂することが多いことを強調しておられたのが、印象的でした。
 内藤先生の近著『イスラーム戦争の時代――暴力の連鎖をどう解くか』は、イスラーム世界の全般的な様子、そして、特にヨーロッパでの事情を概観する上で、読みやすく有益な本であると思います。

 私は金曜日、月曜日とも授業が詰まっているため、先週末から月曜日まで、ほとんど休む間がなく、へとへとの週末・週初めとなりました。今週土曜日にはダ・ヴィンチ・コード講演会も控えており、なかなか休みたくても休めません。(∋_∈)

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