小原On-Line

CISMOR: 2007年3月アーカイブ

070308 3月7日(水)、新たに立ち上げたCISMORの研究会が開催されました。
 その名も、「日本宗教から一神教への提言」研究会!
 私が責任者となって企画・組織してきましたが、その趣旨を末尾につけておきます。

 第1回研究会では安藤礼ニ先生(多摩美術大学)に「大川周明と折口信夫-明治期の宗教思想家たちと「一神教」」と題して発表してもらいました。
 その後のディスカッションは盛り上がり、参加者の関心の高さがうかがえました。写真はその一こまですが、司会をしている私の右に座っているのが安藤先生(後ろ姿!)です。

 写真の中央奥にビデオ撮影している人の姿が映っていますが、スカイパーフェクトTVの収録の一環です。いずれこのブログで報告したいと思いますが、ベネッセが企画しているスカイパーフェクトTV用の教育番組「研究室へ行こう!」(30分番組)の対象に私がなっており、この日も朝から収録をしていました。さてさて、どうなるのでしょう。

■部門研究3「日本宗教から一神教への提言」
http://www.cismor.jp/jp/research/groups/index.html
 これまで様々な形で宗教間対話のモデルが提唱され、また、実際に異なる宗教間での対話が行われてきた。しかし今日の紛争やテロを見ると、宗教が直接の原因となっ ているわけではないが、事態の展開に一神教が関与していることは否定できない。現代社会が抱えているこの困難な問題に対して、一神教以外の宗教、特に日本宗教はどのような提言をすることができるだろうか。
 本来、三つの一神教の間において、あるいは、一神教それぞれの内部における急進派と穏健派との間で対話がなされ、問題解決がなされるべきであるが、そこにはある種の行き詰まりが見られる。したがって、すべての宗教が横並びになってなされる、具体的焦点を欠いた宗教間対話ではなく、一神教に対し、それ以外の宗教が積極的に問題解決の糸口を示す宗教間対話こそが今必要とされている。
 日本において、いわゆる「一神教批判」は枚挙にいとまがないほどである。しかし、「提言」としての批判は、単なる批判ではなく、批判し提言する相手(一神教とその世界)との「対話の接点」が必要である。
 多神教的要素を多分に含み持つ日本宗教から、一神教がどのように理解されているのか、何を、どのような方法によって提言できるのかを、本研究会では考察してい く。
 また、近代において日本の文化・宗教・歴史に対し一神教がどのような影響を与え、内在化されていったかについての歴史的考察も行う。そうすることによって、一神教が単に日本の外部にある他者として存在してきたのではなく、受容と拒絶というプロセスを通じて内在化されてきた側面を持つことを明らかにしていく。それはまた日本宗教の自己規定に密接に関わる課題となるはずである。

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近  著

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